Facebook Marketing API v2.11 がリリースされました


Graph API v2.11 にあわせて Facebook Marketing API v2.11 がリリースされた。

今回は大きめの変更点があるので、そこを中心に書いておきたいと思う。


今回のハイライト

Business Manager

今回のハイライトはなんと言っても Business Manager 周りの大きな変更と言っていい。今までは非常に曖昧だったが、Facebook App と同じく Business Scoped User ID が振られるようになった。この変更はどちらかといえば内部的な事情もあるようで、Facebook App と似たような状況なのに異なる実装になっていてオーバーヘッドが発生しているのが主な原因と思われる。

なお、これに伴い、ユーザなど各アセットにアサインされた広告アカウントなどを取得するエンドポイントが新しく追加されている。

また、Business Manager に紐付いた広告アカウントの一覧を取得する API は v2.10 以前からあったが、v2.11 からはエンドポイントが変更となった。

ただ、このエンドポイントはドキュメントに書かれているものの、実際に動作はしない模様。バグチケットを切ったので、対応を見守りたい。これはバグといえばバグだが、エンドポイントの typo だった模様。

位置ターゲティングの精度向上

これまでは、広告出向先として特定の場所を指定する場合、例えば「東京都の半径 x km」といった指定しかできなかった。v2.11 からは広告の目的が STORE_VISIT に限りこれが地名 ID で指定できるようになるので、例えば東京都全域のみを指定したいのに、微妙に埼玉県新座市や横浜市青葉区にかぶってしまうといった問題が解消される

ただし、まだβなのでホワイトリスト化される必要がある。

ビデオ閲覧キャンペーンの最適化目標の整理

キャンペーンの目的がビデオ閲覧の場合、最適化目標としてクリック、インプレッション、ページへのエンゲージメント、投稿へのエンゲージメント、リーチは選べなくなった。

インパクト

広告アカウント 1 つを運用していたりする場合は大きな影響はないが、Business Manager 単位で運用している場合、API エンドポイントが刷新されるのでかなりインパクトがあるかと思われる。

また、肝心の刷新されたエンドポイントにバグがあるようで、それが落ち着いてから検証をせざるを得ないというのもつらい。とはいえ、バージョンが上がるたびに新機能にバグが出てくるのは Facebook あるあるなので、気づき次第、粛々と報告していくしかないだろう。