XBee Proに換装してUSB Weather BoardとWeather Metersを実投入してみる


 以前、XBee S1 の通信距離が短いという問題があることを書いたが、10mW とより高い出力を稼げる XBeePRO ZB を入手したので換装してみた。PRO はノーマルと違って国内版とアメリカ版で出力に差があり、アメリカ版を買うと出力が大きすぎて違法になるので気をつける必要がある。

USB Weather Board + XBee Pro
USB Weather Board + XBee Pro

 まず、2 機の XBee Pro の設定を行う。どちらか 1 機は親機にする必要があるので、X-CTU でファームウェアを書き換えた上で設定を行う。

XBee Proの設定(Coordinator)
XBee Proの設定(Coordinator)

 今回は透過モードで通信するので、[Modem Configuration] の Function Set で「ZIGBEE COORDINATOR AT」を選択する。選択したら、

  • PAN ID、Scan Channels は任意の値
  • Serial Number High, Serial Number Low には通信相手のシリアル

を設定し、Write を押す。

 子機側は同様に「ZIGBEE END DEVICE AT」を選択し、上と同じ設定をした上で Write を押せば設定完了。

XBee Proの設定(End Device)
XBee Proの設定(End Device)

 設定が完了すれば、子機と親機をそれぞれホスト側、USB Weather Board 側に載せて正しく通信できているかを確認する。

 XBee Pro に換装して運用してみたが、XBee S1 では全く通信できなかった庭~庭の反対側の2階の部屋でも、多少遅延が発生する場合はあるものの全く問題なく通信できている。なので、一般的な戸建住宅内であれば XBee Pro で問題なく通信できると言えるだろう。

 こうして通信は問題なくできるようになったので、Weather Meters の設置場所を庭から 2 階ベランダに変更した。Amazon でステンレスものほし台を購入してバルコニーに設置し、さらに物干し竿を垂直に固定した上でその先端に Weather Meters を設置した。

バルコニーに設置したWeather Meters
バルコニーに設置したWeather Meters

バルコニーに設置したWeather Meters(庭から)
バルコニーに設置したWeather Meters(庭から)

 ポイントは、Weather Meters が屋根よりも上に位置することである。屋根よりも下にあるとどうしても建物の影響を受けてしまうので屋根よりも上が望ましいのだが、我が家の場合は隣の建物の屋上より上に設置するのがかなり難しかったので、残念ながら自宅の高さよりも上になるようにのみ考慮した。設置後は反対側に回って屋根よりも上に Weather Meters が来ていることを確認しておく。言うまでもなくかなり怪しい状態になるが、そこは気にしないことにする。

屋根よりも上にきている状態
屋根よりも上にきている状態

 こうして、温度、湿度、気圧に加えて風向、風速、雨量を計測できるようになった。ただ、この設置方法には問題もある。どうしてもブロー台と物干し台の接続に遊び部分があり、風などで Weather Meters が揺れてしまう。当然支点はブロー台にあるので、雨量計のある位置のモーメントがかなり大きくなり、揺れで雨量計がカウントアップしてしまう。この問題については雨量計を別の位置に移設すればいいのでそのように対応したい。