Twitter AdsAPI Orientation に行ってきた


この記事は、 フィードフォースエンジニア Advent Calendar 2015 20 日目の記事となる。
前日は cross_black777 氏による「転職してほぼ1年が経ったので振り返る」。cross_black777 氏とは最近まで余り絡む機会がなかったものの、遠くから見ていても特にここ数ヶ月は相当(前向きな意味で)変わってきており、自分もモタモタしていられないと思う次第。


さて、前回の Facebook Global Partner Summit の前には、シンガポールで開催された Twitter AdsAPI Orientation に参加してきた。

シンガポール行きの準備

パスポート

順序的にはシンガポール → サンフランシスコとなるが、残念なことに今年 8 月にパスポートの期限が切れていたのでまずはパスポートの取得からとなる。他企業だとこの辺の経費精算制度も整備されているが、弊社の場合は今回が初の海外出張なので何も制度がなく、ここは自腹となった。

電源変換キット

電源変換は海外旅行では割と問題になると思う。北米だと日本と同じコンセントでかつ 110V なのでほぼほぼ問題ないが、シンガポールはタップの形も異なる上に 230V なので、電源変換の手段は必須になる。

ただ、実際に持っていく電気製品をリストアップすると

で、USB 充電のものかグローバル対応のアダプタが付属しているもののみとなった。

しかも、グローバル WiFi のオプションで変圧機能のない変換アダプタを借りられるので、これを借りればほぼ全て賄うことができる。

ただ、MacBook Air のアダプタに関しては Twitter 社内で使うことを考え、純正のタップアダプタ、Apple ワールドトラベルアダプタキットだけは購入して持っていくこととした。

シンガポール入り

シンガポールへは羽田空港 8:50 発シンガポール航空 631 便で。申し訳ないことに寝過ごしてぎりぎり 1 時間前に到着する事態に…… シンガポールへはだいたい 6 時間で到着するが、機内は非常に快適な上に、CA の制服、サロンケバヤについつい目が行ってしまう。

チャンギ国際空港に着いてからはタクシーで移動するが、日本と比べるとタクシーの台数が非常に多い上に、走行距離を考えても結構安く済む。これだと仮に観光で来たとしても、移動はほぼタクシーでもいいのではないかと思ってしまう。

Twitter Ads API Orientation Day 1

Twitter Singapore はシンガポール金融街の中、観光地でもある Telok Ayer Market の裏にある新築のビルにある。オリエンテーション開始前に配られたアジェンダはこんな感じ。

Twitter AdsAPI Orientation

午前

午前中はほぼ Twitter AdsAPI プログラムについての説明。

AdsAPI Orientation

Twitter AdsAPI は Facebook と若干異なり、メニューが

  • Direct Response (広告 Tweet など)
  • Branding (プロモーションアカウントやトレンドなど)
  • MAP (Mobile App Promotion, ネイティブアプリインストール広告)

とシンプルになっている。ただ、Twitter Official Partnerとしての認定基準が相当厳しく、売上基準も高い上に API の tiering も厳しい。弊社の場合、Facebook は tiering が導入される前に旧 Ads API を開放されていた関係で Marketing API は一番上の Standard スタートだったが、Twitter は当然下から始まる関係でここは非常に興味があるポイントだった。

Twitter も Facebook と同じく下から

  • Developer
  • Basic
  • Standard

となっている。Facebook は標準で Developer が開放されているが、Twitter は所定のフォームから申し込んで審査を受けるか、AdsAPI Orientation に参加してその場で whitelist して貰う必要がある。

Twitter Ads API を利用するアプリケーションを開発し、テストパートナーとテストできる段階になってから用意されたスライドテンプレートを埋めて申請をすると Basic に昇格する。

Basic に昇格後、実際にテストパートナーとテストを実施し、90 日以内にテストパートナーについている Twitter 担当者からポジティブなフィードバックがあれば Standard に昇格できるが、90 日以内に十分なフィードバックが得られなければ Developer に格下げらしい。

問題は「ポジティブなフィードバック」のところ。API の tiering の前に紹介された Twitter Official Parter は四半期売上も含めた厳格なポイント制になっているにも関わらず、tiering は評価方法が公開されず、あくまでも「ポジティブ」というところのみだった。AdsAPI を利用したいパートナー企業にとっては、曖昧すぎてここが一番判断に困るポイントだと思う。

午後

午後はサンフランシスコから来ている担当者と 1 on 1 で弊社側の状況等の共有時間となる。今回はもう少し別の目的があって来たのだが、それを十分説明しきれなかったという意味では今回のシンガポール行きは半分失敗だったと思う。

ただ、後日談として、これがきっかけで当初目的が進むことともなったので、そういう意味ではトータルでは成功だったのは間違いない。

Day 2

2 日目は AdsAPI のワークショップ。

Twitter AdsAPI Workshop

といっても、ほぼ twitter-ads gem の使い方の説明と言ってもいいだろう。個人的には今まで oauth gem でごりごり叩いていたのでそういう意味では新鮮だった。

また、Facebook と異なり sandbox が公開されているので、テストしやすいのがよいと思う。

総括

こんな感じで、2 日間にわたって行われた Twitter AdsAPI Orientation は無事終了した。今回のイベントについてざっくり総括してみると……

主目的

主目的は、Twitter AdsAPI の将来的なロードマップを共有して貰うことおよび whitelist 化。後者は無事成功したが、前者ではほぼ成果がなかった。ただ、前述の通り、後日相当進捗があったので、そこまで入れれば成功と言って良い。

Facebook Marketing API との違い

両方とも広告関連の API という意味では全く同じだと思う。ただ、Facebook の場合は API でしかできないことが少ないのに対し、Twitter は意外に API でしかできないことが多かったりする。

また、Facebook の場合は開発ツールが Web を中心として多く整備されているのに対し、Twitter は開発ツールも含めた Web 上のリソースがかなり限られている。その代わり、Twitter の場合は sandbox が用意されており、また、公式 gem を見ても Facebook SDK と異なり、対話的に利用できるようになっている。そういう意味では、Twitter はより Tech 寄りだと言ってもいい。

ただ、Tech 寄りにもかかわらず、OAuth 1.0A のアクセストークン数の制限なども含め開発者と距離を置いていたりと微妙に整合性がとれていないところが残念だと思う。

移動

当初は、移動手段として主にタクシーを考えていた。しかし、実際問題として目的地がほぼ金融街の周辺のみだったこと、食事も金融街かチャイナタウンで済ませたこと、仕事以外に行ったところはマーライオン程度だったということもあって、ほぼ徒歩でなんとかなるレベルだった。

マーライオン

日本の影響

日本にいると、ここ 20 年の「失われた 20 年」もあり、シンガポールでの日本の影響について知らず知らずのうちに過小評価していると思う。だが、実際にシンガポールに行くと、そこかしこに日本語や日本料理店がある。正直、

ビアードパパ

シンガポールに来てまでビアードパパを見るとは思わなかった。

天候

シンガポールは、10 月くらいまで「ヘイズ」と言われる靄に覆われる。これはマレーシアなどの焼き畑の煙らしいが、これの影響でヘイズが出ていれば、蒸し暑いものの特記するほど暑くはならない。だが、スコールなどでヘイズが流されると相当暑くなり、水分補給は必須となる。チャイナタウンでもない限り意外に水が高いので、地元スーパーで大量買いしておくと良さそう。

トイレ事情

実は私はウォッシュレット派なのだが、海外ではウォッシュレットが普及していないために携帯ウォッシュレットを持ち歩いている。そんな私にとって衝撃だったのが、ホテルに設置されていた東南アジア式ケツ洗いシャワーだった。

シャワー

当初はこの便器横のシャワーについてウォッシュレット代わりかと想像しつつも不明だったために色々ググっていたが、怖いのもあり最終日まで使うことはなかった。最終日、せっかくだからと使ってみたが……

私は豪ケツなのでウォッシュレットは最強派なのだが、それでも相当強く感じる勢いだった。むしろ勢いが強くて周りに飛び散るレベルといってもいい。体験のためにクリーンなケツで試してみたからよかったが、実戦投入していたら悲劇が起きた可能性がある。実際に使う前にはクリーンなケツで練習しておくべきだと心の底から思う貴重な経験だった。

Ingress

もちろんエージェント業も時間の合間にやってきた。ポータルが密集している上に治安がよく、シンガポール建国 50 周年ミッションが大量にあるので、深夜徘徊も含め、時間が取れれば満喫できると思う。

Ingress missions

帰り

帰りのチャンギ国際空港で思いつきでお土産を買っていたら、ゲート閉鎖 1 分前に飛行機に走り込むことになってしまった。時間厳守は重要ですね……


明日は弊社若手の中でもエース、mgi166 氏による記事となる。